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【クルーレポート】『It’s Dark Outside おうちにかえろう』

4/29(金・祝)~5/1(日)にBOXシアターにて上演された『It’s Dark Outside おうちにかえろう』
先日お茶摘み体験のレポートを寄せてくれたシアタークルーの久保田雄介さんが、本作の観劇レポートを送ってくださいました!

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舞台はBOXシアター。
BOXシアター前に広がる風景は富士山!茶畑!青空!と雄大な景色で多くのお客様を魅了していました。私も個人的にこの場所は大のお気に入りで、ベンチに腰掛けボーっとしているだけで心が満たされていく、まさにパワースポットなんです!

開演前には皆さん、シアター前のベンチでゆったりと風景を楽しまれたり、シアター内の待合室で「劇場文化」と呼ばれる冊子を熱心に読み込まれたり、これから始まる演劇の芸術談義に華を咲かせたりと、思い思いの時間を過ごされていました。ワクワクとドキドキが交錯する、高揚感と期待感に満ち溢れた空間がそこにはありました。

『It’s Dark Outside おうちへかえろう』の簡単なあらすじです。
認知症のとある老人がいました。住み慣れた家を離れ、愛用のテントに跨がり(?!)荒野へと旅に出ます。なぜか指名手配をされている様子で、見知らぬ男に追われています。果たして逃げきる事が出来るのか?!男の正体とは?!老人の壮大な大冒険が始まる!!!

どうなるおじいちゃん?!次から次へとおじいちゃんに押し寄せる波乱の展開にドキドキが止まりません!一難去ってまた一難とはこのことを言うんですね!
笑いあり、感動あり、驚きあり、と目まぐるしく展開するストーリーにドンドン引き込まれます。一瞬たりともおじいちゃんを見逃すまいと、瞬きすら惜しいと感じるほどに!
コント?西部劇?映像作品?はたまたパペット劇?たったの3人で!しかもシンプルな美術・小道具で!ここまで表現力豊かな創意工夫が出来るものかと、ただただ驚くばかり。演劇は本当に奥が深いです。
認知症の一種、夕暮れ症候群と呼ばれる老人の放浪癖をユーモアに、ファンタジックに、テクニカルに表現した傑作だったと思います。まさに詩的幻想世界。創意工夫に満ち溢れた、演劇の無限の可能性を目の当たりにしました。言葉を超えて、アートな発想は世界を豊かにするんだと確信!

演劇終了後にはアーティストトークが行われました。作品が素晴らしかったからでしょう、多くのお客様がそのまま参加され、皆さん熱心に「質問カード」に記入されていました。質問の多さにティム・ワッツ氏も驚かれたと思います。お客様もアーティストの言葉を一言も聞き逃すまいと、メモにも力が入ります。一つ一つの質問にティム・ワッツ氏を始め、メンバーの皆さんが丁寧に答えて下さり、作品に対する想いも深まり、新たな発見もあった様子。
ティム・ワッツ氏の言葉の中に「お客様の解釈を大切にしたい。断定はしたくないし、正解もない。お客様が感じられた全てが正解です。」とありました。今後も演劇を観劇していく上で、シンプルながらも大切にしたいメッセージですよね!

アーティストトーク終了後、アーティストと触れ合う時間が設けられました。
こちらもアーティストトーク同様に大!大!大盛況!アーティストの周りにはアッという間にお客様が♬ 一緒に記念撮影をしたり、小道具に触れさせてもらったり、英語で直接質問したり、皆さん思い思いの時間を過ごされて、とっても楽しそうにしていました。アーティストもお客様も笑顔が絶えない、素敵な時間になりました。

若き鬼才ティム・ワッツ氏の今後の活躍から目が離せません!
次回作にも期待しましょう!
ティム・ワッツ氏、素晴らしい観劇=体験をありがとうございました!

SPACシアタークルー 久保田雄介

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本作はかなり早い段階でチケット完売となってしまいましたので、見逃してしまった方も多いのではないでしょうか?実はまだ日本国内で本作を観劇できるチャンスがございます!

★『It’s Dark Outside おうちにかえろう』愛知公演
日時:2016年5月7日(土) 14:00、17:00 / 8日(日)11:00、14:00
会場:愛知県芸術劇場
※詳細はこちら

今年のGWの締めくくりとして、ぜひこの魔法のような舞台を体験してください!

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