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【5/5演劇祭レポート】<ストレンジシード>カンパニーデラシネラ『ロミオとジュリエット 静岡限定版』

『イナバとナバホの白兎』公演に合わせ、開催していた「ストレンジシード」。演劇・ダンス・大道芸などなど・・・多彩なパフォーマンスを路上で気軽に観劇でき、しかも!東京を中心に全国で活躍している一流のアーティストばかりという贅沢な企画。

その最終日となる5/5(木・祝)、カンパニーデラシネラの『ロミオとジュリエット 静岡限定版』の観劇に、静岡市役所前に行ってきました!!

カンパニーデラシネラを主宰する小野寺修二さんは、過去2回SPACで作品の創作・上演をしているとってもご縁の深い方(※『オイディプス』(2011)と『変身』(2014))。「静岡ならぜひ!」ということで、超多忙なスケジュールの合間を縫って、このストレンジシードに参加してくださいました。

市役所前の階段に腰掛け、始まるのを待っていると…、おや?ステージ部分の奥、旧庁舎前を何やらド派手な着ぐるみたちが・・・。同じ時間にパフォーマンスがスタートする着ぐるみアイドルユニット(!?)「しでかすおともだち」でした。

さて、いよいよ・・・、と、風が強い!!!この日はそもそも風が強い上、市役所前という立地のためビル風が加わり突風に!お客様の帽子やその他様々なものが風で飛ばされ、倒され・・・(小野寺さんからも、強風注意の前説が(笑))、野外ならではの過酷な上演環境の中、公演がスタート!

物語はお馴染み、シェイクスピアの傑作悲劇『ロミオとジュリエット』ですが・・・、高い身体能力に裏打ちされた切れの良い動き、削ぎ落とされた台詞、石黒猛さんの手による人形や小道具(手のひらサイズの石膏像の大公様や、布にくっつけられた小さな人形や家が出てくるテーブル(←文字では伝えきれません!))などなど・・・、一気にデラシネラワールドに引き込まれました!

ステージ部分だけでなく、客席や舞台奥にあたる旧庁舎前の掲揚台など広範囲をアクティングエリアとして使用。スクーターまで登場する予想外のパフォーマンスに、「次はどこから何が登場するんだろう」というワクワク感も。

ジュリエットとばあやがタクシーをとめて・・・、え?乗っちゃうの!?
何とそのまま乗り込み、会場から走り去ってしまいました!(その後ちゃんと戻ってきましたが(笑))

また、いくつもの白い箱を積み重ね、組み替えることで、あのジュリエットの有名なセリフが語られるバルコニーであったり、教会であったり・・・様々なシーンがつくられていくその想像力にはただただ驚かされるばかり。

しかし・・・、それにしても本当に本当に風が強い!!
教会でのロミオとジュリエットの結婚式のシーンでは、何と強風で十字架の形に積み上げられた白い箱が横転(とってもおめでたいシーンなのに)!とっさに小野寺さんが倒れた箱の上に立って十字架のポーズをとり、大庭裕介さんが「風よ、止め!!!」と本音の大絶叫!
小野寺さんの神対応と大庭さんのアドリブに、会場は爆笑と拍手に包まれました(笑)

その後もテンポよく物語は進み・・・ラストシーン、ロミオを追って死ぬジュリエット。二人の死をもって物語の幕が下りる・・・と思いきや、無数のフリスビーが飛んでいる!?俳優たちが追いかけ、つかんで、フリスビーの投げ合いに。いつの間にかロミオとジュリエットも参戦し、悲劇が喜劇?に変わって終幕。

こんなロミジュリ観たことなかった(笑)
カンパニーデラシネラの皆さん、本当にありがとうごさいました!!

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