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『寿歌』〜ワイルドな旅芸人・ゲサク(奥野晃士)〜

こんにちは。制作部の雪岡です。これからの『寿歌』ブログでは、3人の登場人物であるゲサク・キョウコ・ヤスオのキャラクターをそれぞれの見せ場と合わせてご紹介していきます。

第一回目は、奥野晃士が演じる、ワイルドなお調子者芸人のゲサク。旅の連れでもある少女・キョウコからは「ゲサクどん」の愛称でしたわれるなど、優しいハートを持つ男でもあります。

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▲ 左:ゲサク、右:キョウコ
 
元々は芸人一座として巡業し、二人の他にも劇団員がいたようですが、小屋を張っている最中にミサイルが飛んできて、一座は散り散りに…。思いもよらぬ「劇団の解散」でしたが、彼の決まり文句「トントコヨイヤー!」で気合いを注入、ド根性精神で切り抜け、生きながらえ、キョウコとともに芸人として旅を続けているようです。

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▲ ゲサクとキョウコの漫才コンビ (ボケ:キョウコ、ツッコミ:ゲサク)
 
そんな酸いも甘いも知るゲサクですが、得意の芸は、「弾丸受け止めの術」!ピストルの弾丸を心臓のわずか3cm手前で、素手にて受け止めるという驚異の技を劇中でもライブ感たっぷりに披露してくれます。

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一発の弾丸が彼の人生を大きく揺さぶっていくことになるのですが、つづきはぜひ劇場でどうぞ!
 
 
最後に、奥野晃士から一言。
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昭和を代表する戯曲『寿歌』という作品では、核戦争後になぜか生き残った人間たちが、荒廃した世界(関西?)でユーモアを忘れずに生きぬいている姿が独特のタッチで描かれています。

それが宮城演出によってこの上なく美しい舞台になっていると同時に、世界的に評価を受けた彼の演出が完成する以前の、あたかも少年時代の「演劇大好き宮城さん」っぷりを思わせる所が随所ににじみ出ている作品でもあります。彼の代表作『マハーバーラタ〜ナラ王の冒険〜』なんかと比較すると色んなことがよく分かって面白いような気がします。

また、美術家のカミイケタクヤさんが具現化させたメビウスの輪の形をしたトンガったデザインの舞台装置では、そこに立つ俳優は断崖絶壁に立たされたような緊張感が求められるし、高いテンションが必要なので、そのことも『寿歌』の作品世界をより高い次元に引き上げてくれていると思います。本番でお待ちしております!
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愛知県芸術劇場・SPAC共同企画
『寿歌(ほぎうた)』
演出:宮城聰、作:北村想
美術:カミイケタクヤ、照明:木藤歩
出演:SPAC/奥野晃士、春日井一平、たきいみき

【静岡公演】
日時:2018年4月28日(土)、30日(月・祝)各日18:15開演
会場:舞台芸術公園 野外劇場「有度」
*詳細はこちら

*『寿歌』公式サイトはこちら
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