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ふじのくに⇄せかい演劇祭とは

演劇で世界と静岡をつなぐフェスティバル

SPACでは1999年に開催された世界の舞台芸術の祭典「第2回シアター・オリンピックス」の成功を受けて、「Shizuoka春の芸術祭」を2000年から毎年開催してきました。2011年からは「ふじのくに⇄せかい演劇祭」として名称を改め、「劇場は世界を見る窓」という理念のもと、国内外の優れた演劇・ダンス・人形劇・映像などの舞台芸術作品を静岡で紹介しています。国や地域を超えて、アーティストや観客、地域の人々が直接交流することのできる祝祭(フェスティバル)です。

SPAC-静岡県舞台芸術センター

静岡県舞台芸術センター(Shizuoka Performing Arts Center : SPAC)は、専用の劇場や稽古場を拠点として、俳優、舞台技術・制作スタッフが活動を行う日本で初めての公立文化事業集団です。舞台芸術作品の創造と上演とともに、優れた舞台芸術の紹介や舞台芸術家の育成を事業目的として活動しています。1997年から初代芸術総監督鈴木忠志のもとで本格的な活動を開始。2007年より宮城聰が芸術総監督に就任し、事業をさらに発展させています。より多彩な舞台芸術作品の創造とともに、「ふじのくに⇄せかい演劇祭」の開催、中高生鑑賞事業や人材育成事業、海外の演劇祭での公演、地域へのアウトリーチ活動を続けています。13年8月には、全国知事会第6回先進政策創造会議により、静岡県のSPACへの取り組みが「先進政策大賞」に選出されました。また14年7月、フランスの世界的演劇祭「アヴィニョン演劇祭」に、『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』と『室内』の二作品が公式プログラムとして招聘され、称賛を浴びました。

宮城聰(SPAC芸術総監督)

© 新良太

宮城 聰 (みやぎ・さとし)
1959年東京生まれ。演出家。SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督。東京大学で小田島雄志・渡辺守章・日高八郎各師から演劇論を学び、90年ク・ナウカ旗揚げ。国際的な公演活動を展開し、同時代的テキスト解釈とアジア演劇の身体技法や様式性を融合させた演出は国内外から高い評価を得ている。2007年4月SPAC芸術総監督に就任。自作の上演と並行して世界各地から現代社会を鋭く切り取った作品を次々と招聘、また、静岡の青少年に向けた新たな事業を展開し、「世界を見る窓」としての劇場づくりに力を注いでいる。14年7月アヴィニョン演劇祭から招聘されブルボン石切場にて『マハーバーラタ』を上演し絶賛された。その他の代表作に『王女メデイア』『ペール・ギュント』など。04年第3回朝日舞台芸術賞受賞。05年第2回アサヒビール芸術賞受賞。

メッセージ

ミョーに分かりやすいものは、すべて疑おう。すべて疑おう。

いま、世界はどういうことになっちゃってるのか。
日本はどうなっていて、アジアはどうなっているのか。
たしかにとても知りたい。
でも、今も昔も人間の能力は大差がなく、知ることができる量も大差ない。
大差ないのに、昔より知ることが「できそう」に思えるから、そのぶん、人間は焦る。
で、「分かりやすい」ものがすごく求められる。
でも、多数の人びとが分かりやすいことに飛びつくとロクなことはなかったようだ。
だから「さっさと知りたい」という焦りをおさえないといけない。その代わり、地道に身体感覚と想像力を磨く。たぶんそれがいい。
世界の演出家たちはそのための方法をふたつ見つけ出した。古典を読み直すこと、と、自分を描いてみること。
彼らは世界を説明はしないが、でも、世界を感じさせてくれる。

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