演劇祭4日目となる5/1(月)。
舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」で、1ステージのみのとても貴重な舞台 『六月物語』が上演されました。
作・演出・出演のピッポ・デルボーノさんは、実に10年ぶりの来日。2007年「ふじのくに⇄せかい演劇祭」の前身となる「Shizuoka春の芸術祭」で『戦争』『沈黙』の2作品を上演、衝撃を与えました。雨が降りしきる中での『沈黙』は、本作に出演したSPAC俳優はもちろん、観劇したお客様・スタッフからも「伝説の舞台」として語り継がれるほどです。
2011年のせかい演劇祭でも来日予定でしたが、ご本人の体調急変により断念せざるを得ない状況となり…、このたびようやく実現にこぎ着けました。
今回の来日、実は相当な弾丸スケジュールで…何とピッポさんの日本滞在時間は丸1日あるかないか…!本番日5/1の昼頃羽田に到着し、翌5/2の午前中には離日…。それでも来てくださったピッポさんの熱意には敬服しかありません。
この日のために、楕円堂も特別仕様に。初めて楕円堂をタテに使いました!!
この客席には私たちスタッフからも思わず声が上がったほど。
楕円堂での観劇経験があるお客様も、今までにない光景に驚かれたのではないでしょうか?
いよいよ開演。
テーブルとイス、一本のビール瓶、そしてスタンドマイク…一見トークショーの壇上のような舞台で、ピッポさんが語り始めます。時折差し挟まれるジョークに客席からは笑いも。しかし、次第に観客は、そのジョークの間に見え隠れするピッポさんのあまりにも壮絶な人生に、言葉を失います。
ピッポさんがこのように自身の人生をさらけ出せるようになるまで、一体どれだけ悩み、苦しんできたのでしょうか…?そして様々な苦難を乗り越えるきっかけを与えた演劇への深い愛情。さらには演劇を通じて得た人間そのものへの限りない優しさ。思わず涙が溢れ、止まらなくなりました。
終演後のピッポさんとペペ・ロブレードさん(音響)を舞台芸術公園本部棟のポスター前でパシャリ。
ご自身の写真に日本語が載っているのが、すごく新鮮で嬉しかったそうです。
翌日早朝7:00、ピッポさんとペペさんは帰国の途につきました。
もちろんお疲れではあったと思いますが、素敵な笑顔で「チャオ、アリガトウ」と。
ピッポさんは富士山がとっても気に入っているようで、羽田までの途中、東名高速道路のSE内にある富士山ビュースポットで、名残を惜しむように眺めを堪能していました。そんなピッポさんをパシャリ。
ピッポさん、本当に本当に素敵な舞台をありがとうございました!!
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ふじのくに⇄せかい演劇祭2017
2017年4月28日(金)~5月7日(日)
静岡芸術劇場/舞台芸術公園/駿府城公園 ほか
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