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blog 最終更新日:2016年5月16日 4:31 PM

【5/5演劇祭レポート】<ストレンジシード>カンパニーデラシネラ『ロミオとジュリエット 静岡限定版』

『イナバとナバホの白兎』公演に合わせ、開催していた「ストレンジシード」。演劇・ダンス・大道芸などなど・・・多彩なパフォーマンスを路上で気軽に観劇でき、しかも!東京を中心に全国で活躍している一流のアーティストばかりという贅沢な企画。

その最終日となる5/5(木・祝)、カンパニーデラシネラの『ロミオとジュリエット 静岡限定版』の観劇に、静岡市役所前に行ってきました!!

カンパニーデラシネラを主宰する小野寺修二さんは、過去2回SPACで作品の創作・上演をしているとってもご縁の深い方(※『オイディプス』(2011)と『変身』(2014))。「静岡ならぜひ!」ということで、超多忙なスケジュールの合間を縫って、このストレンジシードに参加してくださいました。

市役所前の階段に腰掛け、始まるのを待っていると…、おや?ステージ部分の奥、旧庁舎前を何やらド派手な着ぐるみたちが・・・。同じ時間にパフォーマンスがスタートする着ぐるみアイドルユニット(!?)「しでかすおともだち」でした。

さて、いよいよ・・・、と、風が強い!!!この日はそもそも風が強い上、市役所前という立地のためビル風が加わり突風に!お客様の帽子やその他様々なものが風で飛ばされ、倒され・・・(小野寺さんからも、強風注意の前説が(笑))、野外ならではの過酷な上演環境の中、公演がスタート!

物語はお馴染み、シェイクスピアの傑作悲劇『ロミオとジュリエット』ですが・・・、高い身体能力に裏打ちされた切れの良い動き、削ぎ落とされた台詞、石黒猛さんの手による人形や小道具(手のひらサイズの石膏像の大公様や、布にくっつけられた小さな人形や家が出てくるテーブル(←文字では伝えきれません!))などなど・・・、一気にデラシネラワールドに引き込まれました!

ステージ部分だけでなく、客席や舞台奥にあたる旧庁舎前の掲揚台など広範囲をアクティングエリアとして使用。スクーターまで登場する予想外のパフォーマンスに、「次はどこから何が登場するんだろう」というワクワク感も。

ジュリエットとばあやがタクシーをとめて・・・、え?乗っちゃうの!?
何とそのまま乗り込み、会場から走り去ってしまいました!(その後ちゃんと戻ってきましたが(笑))

また、いくつもの白い箱を積み重ね、組み替えることで、あのジュリエットの有名なセリフが語られるバルコニーであったり、教会であったり・・・様々なシーンがつくられていくその想像力にはただただ驚かされるばかり。

しかし・・・、それにしても本当に本当に風が強い!!
教会でのロミオとジュリエットの結婚式のシーンでは、何と強風で十字架の形に積み上げられた白い箱が横転(とってもおめでたいシーンなのに)!とっさに小野寺さんが倒れた箱の上に立って十字架のポーズをとり、大庭裕介さんが「風よ、止め!!!」と本音の大絶叫!
小野寺さんの神対応と大庭さんのアドリブに、会場は爆笑と拍手に包まれました(笑)

その後もテンポよく物語は進み・・・ラストシーン、ロミオを追って死ぬジュリエット。二人の死をもって物語の幕が下りる・・・と思いきや、無数のフリスビーが飛んでいる!?俳優たちが追いかけ、つかんで、フリスビーの投げ合いに。いつの間にかロミオとジュリエットも参戦し、悲劇が喜劇?に変わって終幕。

こんなロミジュリ観たことなかった(笑)
カンパニーデラシネラの皆さん、本当にありがとうごさいました!!

blog 最終更新日:2016年5月9日 6:13 PM

【クルーレポート】『イナバとナバホの白兎』

5/2(月)~5(木・祝)に駿府城公園にてプレ上演した『イナバとナバホの白兎』
おかげ様で、連日チケット完売、満員御礼のうちに無事千穐楽を迎えることができました。
ご来場くださいました皆様、誠にありがとうございました!
本作のレポートを、シアタークルーの久保田雄介さんが書いてくださいましたのでご紹介いたします。(久保田さんは、演目担当クルーとして作品の創作過程から関わってくださった方のひとりでもあります)

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舞台は駿府城公園野外特設劇場。
駿府城公園内で圧倒的な存在感を放っていました。
いったいココで何が行われるのだろう?と通りすがりの方々も思わず歩みを止め、興味津々。稽古中の俳優の様子を、真剣な眼差しで見学していました。

初日、2日目と2日間観劇させて頂きましたが、共にチケットはソウルドアウト!キャンセル待ちのお客様が出るほどの盛況振りでした。

開演前に、近くのフェスティバルgardenでプレトークが始まると、フェスティバルgardenは人で溢れかえりました。皆さん、予習に抜かりがありません。

あ!すぱっくん!
みんな大好きすぱっくんもお客様をあたたかく歓迎。
一緒に記念撮影や握手をして、演劇祭を盛り上げていました。

開演は18:30。
宮城氏が開演前に『イナバとナバホの白兎』の簡単な作品紹介を行いました。皆さんの眼差しは真剣そのもの。トーク終了と同時に、静かに上演スタート。

夕暮れから段々と夜の闇に包まれていくステージが妙に神秘的で、ある意味現実的ではない、独特の雰囲気を醸し出していました。これから始まる神話の世界へ、ここにいる全ての方々を導いていくかの様。

レヴィ=ストロースの仮説を元にした神話劇なのですが、アジアの仮面劇を観賞しているようなユニークさがあり、面白いギャップを産んでいました。和楽器と言葉遊びの様な音響が、妙に心地良く魅力的。クライマックスに近づくにつれて3つの物語が収束していき、失われた物語を求めて最後に提示された希望。その時の全身総毛立つ高揚感といったらもう!圧倒的な感動が押し寄せ、幸せの放心状態に陥り、鳥肌も治らない。知らぬ間に涙も溢れ、感情の整理が追いつかぬまま演劇終了となってしまいました・・・。
レヴィ=ストロース、きっと喜んでいるんだろうな。祝祭音楽劇とありましたが、レヴィ=ストロース、これはあなたへの鎮魂歌(レクイエム)です。

終演後も皆さん興奮が冷めやらない様子。特設劇場前で、観劇された感想をシェアし合ったり、出演俳優と交流したり、記念撮影をしたりと、とても賑やかに過ごされていました。

今回、『イナバとナバホの白兎』の演目担当クルーとして関わらせて頂き、作品が完成されていくまでの過程を近い場所で拝見させて頂きました。貴重な経験をさせて頂き、本当にありがとうございます。この演目への愛着は人一倍です。きっとフランスでも素晴らしいショーを観せてくれると思います。今回都合が悪く観劇出来なかったそこのあなた!チケットが取れなかったそこのあなた!フランスへ行きましょう♬

SPACシアタークルー 久保田雄介

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本作は、フランス国立ケ・ブランリー美術館の開館10周年を記念しての委嘱作品。約1か月後の6月9日~19日、同美術館内にある「クロード・レヴィ=ストロース劇場」にて世界初演を迎えます。これからさらに稽古を重ね、舞台衣裳や装置も加わり、進化し続けていく本作。今後もぜひご注目ください!

blog 最終更新日:2016年5月9日 5:13 PM

【5/4 演劇祭レポート】ハンドスプリング・パペット・カンパニーによる人形ワークショ​ップ

演劇祭も折り返し地点を過ぎた5/4(水・祝)、『ユビュ王、アパルトヘイトの証言台に立つ』関連企画として、ハンドスプリング・パペット・カンパニーによる人形ワークショップを開催しました。

本作は、「動くドローイング」で知られる美術作家・演出家ウィリアム・ケントリッジと、南アフリカ随一の人形劇団、ハンドスプリング・パペット・カンパニー(HSPC)との共同創作。随所にはまるで生命を吹き込まれたような人形が登場し、アパルトヘイトという重い作品テーマに戯画的なおかしみを添えています。

日本では、2014年渋谷ヒカリエで上演された『War Horse~戦火の馬~』の等身大の馬の人形で大きな話題ともなったHSPC。その精巧な人形と卓越した操作を間近でみることができる貴重な機会とあって、当初の定員30名を上回る多くの方が参加しました。

WS会場に作品に登場する人の人形とワニかばん!?の人形が登場すると、周囲にはさっそく参加者が集まり・・・一斉に写真におさめていました(笑)

講師は、ガブリエル・マーチャンドさん、マンディセリ・マセティさんのお二人。マンディセリさんは、ガブリエルさんの人形操作に憧れて、この道に入ったそうです。

お二人の自己紹介の後、早速ワークショップ開始!!

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俳優は人間なので、呼吸や鼓動、目線の動きやちょっとした仕草をごく自然に行っている。一方人形は、それ自体生きているものではなく、操作している人間の意識が頭から腕を伝わって人形に入っていく。では、それ自体「自然な動き」というものはない人形に「生命を与える」ポイントとは・・・頭文字を取って「BERPI」というメソッドだそう。以下ご紹介いたします!

1)Breathing(呼吸)
全ての生命にとって最も根源的なものである「呼吸」を人形でも表現しなければ、自然な動きとはならない。人形使いの呼吸している状態が人形に伝わることもあるし、その逆もある。走った後なら、人形の息遣いも走った後のようになるし、人形がストーリーの中で走らなければならない場面があれば、人形使いもその呼吸を意識しなければならない。呼吸の仕方、例えば早めたり、ゆっくりしたりすることで色々な表現が生まれる。また呼吸はストーリーを語ることもできる。目を閉じて呼吸音を聞くだけで、そのストーリーをある程度把握することができる。もちろん人によって解釈の仕方は変わるかもしれないが、目に見えるもの(人形や人形使い、俳優など)から伝わるイメージが、呼吸のリズムや呼吸から生まれるストーリー性という新たな次元が加わることで、更に観客に伝わるようになる。

2)Eye Line(視線)
人形使いは、右から左へ180度全てに視線をやり、自分の周りで何が起きているのかを把握しなければならない。そして人形がどの方向を向いているのか、何に向いているのかを全て把握しておかなければならない。人形の視線によって、「何を見ているのか」だけでなく、「何を考えているか」も決まる。進化の結果、人は視線だけで相手の感情を読み取ることができるようになった。そのため、例えばある人形が違う人形と会話しているシーンがあったとして、観客が人形の視線に違和感を覚えてしまうと、その人形が生きているという効果・感覚への信用が薄れてしまうし、舞台上で起きていることの関係性も薄くなってしまう。人形に生命を埋め込むために、視線はとても大事なこと。
自分が人形を操作していると、人形が何を見ているのか、読み取ることは難しい。そのため、自分の人形の視線の送り方を知るためには、ペアで練習しなければならない。厳しい練習が必要な上、経験豊富な人形使いでも、人形が変わればまた新たに練習をしなければならない。
また、人形の視線だけでなく、人形使いの視線も重要である。同時に複数の人が1体の人形を操作する時、全員が人形の頭を見ていなければならない。例えば左側にいる人形使いが人形の頭を見ていても、反対側の人が手元を見ていると、観客はつい手元を見てしまう。観客の集中力が人形に行くよう、人形使いも視線を意識しなければならない。

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3)Rhythm(リズム)
演劇全般において、リズムはとても大事なこと。人形にはもとからリズムが入っているわけではないし、一方で人間は意識していなくてもリズムが出てしまうことがある。リズムを人形に意識的に埋め込まないといけない。例えば重いものと軽いもの、速いものと遅いもの、大きいものと小さいもの…、様々なリズムの差を組み合わせて人形の動きを作っている。リズムは、呼吸や視線と同じくらいのインパクトを持ってストーリーを語ることができる。

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4)Physics(物理学)
人形使いがつくる物理的な世界、つまり観客との約束事のことである。例えば、この人形には足がないが、観客と同じように床の上を歩いている、という目に見えない契約を結ぶとしたら、人形はずっと同じ高さでいないといけない。ちょっと人形の身体を揺らすのであれば、地面が凸凹していることになるし、そうすると人形の視線を少し下にやるなど、地面が凸凹であることを強調した方がより自然に見える。

5)Intention(意識・意図)
これまでにあげた全ての要素を総合的に組み合わせて、人形の意識を創り上げる。これらの要素を全て意識的に埋め込まないといけない。息をしていない人形を、まるで生きているかのように見せることが最終目標。

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これらのポイントを、実演を交えながら、楽しく、わかりやすくレクチャーしてくださいました。まるで生きているかのように動く個性的な人形たちは、人形使いの方たちの血のにじむような努力と、そこから生まれる卓越した技術があればこそのものなのですね。

その後の触れあいタイムでは、お二人が実際に人形を操る中、至近距離で改めて写真を撮影させていただきました!舞台の上では存在感を放つ人形の実際のサイズが意外と小さなことにも驚きです。ちなみに本作の人形はまだ小さな方で、大きなものになると本当に重く、親指の付け根あたりに人形の全体重がかかるので、操作が本当に大変だそうです。

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本番前のお忙しい中時間を割いて様々なお話をしてくださったガブリエルさん、マンディセリさん、本当にありがとうございました!!

これらの人形が登場した『ユビュ王、アパルトヘイトの証言台に立つ』、観劇レポートはまた後日お伝えいたします★

blog 最終更新日:2016年5月7日 12:22 PM

サウサン・ブーハーレドと『アリス』のこと (横山義志)

SPAC文芸部 横山義志

今年の演劇祭ではサウサン・ブーハーレド、ワジディ・ムアワッドと、レバノン出身のアーティストが二人もいる。昨年はサウサンの兄、イサーム・ブーハーレドの『ベイルートでゴドーを待ちながら』を上演した。大陸代表といっているのに(実際、毎年国外から呼べるのはせいぜいそれくらいの数になる)、ちょっとバランスが悪いような気すらする。なぜレバノンなのか。

一つは、今の世界が抱えている矛盾を集約しているような国だからかも知れない。レバノンはシリアとイスラエルに囲まれ、イスラム教徒とキリスト教徒の人口が拮抗している。そのうえ、イスラム教・キリスト教あわせて18あまりの宗派が分立し、それにアラブ、フェニキア、シリア、アルメニア等々の大小様々な民族主義、資本主義・社会主義・共産主義等々のイデオロギーが複雑に絡み合い、宗派や民族やイデオロギーにもとづく様々な政党が毎年のように集合離散を繰り返し、はたから見ていると何と何が対立しているのかすらよく分からない状況になっている(レバノン人もよく「自分は生まれたときから住んでいても理解できないのに、外国人に理解できるわけないだろう」なんて言ったりする)。

レバノン山地は、かつてはシリアの一部だったが、中東の宗教的マイノリティの一種の避難場所として機能してきた。そしてフランス・シリア戦争(1920年)で勝利したフランスは、親フランス的なキリスト教徒が比較的多いこの地方をシリアから分離させた。そのため、中東で唯一キリスト教徒が半数近くを占める国が生まれることになった。だが、パレスチナ人の流入によって宗教間の人口バランスが大きく変わり、1970年代から内戦がつづいた。だが対立の構図があまりに複雑なので、どう国境を引き直したところで、うまい解決が見つかるとも思えない。そもそも国家とは何なのか、ということを考えざるを得ない状況がそこにある。

もう一つはもちろん、演劇文化が豊だということがある。とりわけ大学レベルの演劇教育が充実している。サウサンもベイルートの名門校、聖ジョゼフ大学の演劇科で教えている。だが問題なのは、いくら演劇を学んでも、レバノンでは上演できる場所がかなり限られているということだ。イサームが芸術監督をしていたベイルート劇場は、ベイルート演劇界で長年に渡って重要な役割を果たしてきたが、好立地のため建物が買収されてしまい、閉鎖された。他にいくつか重要な小劇場はあるが、それほど多くはない。演劇活動への公的支援はほとんどなく、多くの演劇人はテレビや映画や大学などで稼ぐか、あるいは国外の資金で活動することになる。この『アリス』もエジプトのカイロで初演され、ベイルート公演ののち、パリなどヨーロッパ各地で上演されてきた。

「不思議の国」を訪れたアリスは、大きくなったり小さくなったりする。この『アリス』も、ちょっとそんな作品だ。サウサンによれば、アーティストが活動できるスペースが物理的にも心理的にも年々小さくなっていく状況のなかで、どうすれば創造活動をつづけていけるのか、ということを考えてこの作品を作ったという。私はドイツの演劇祭でこの作品を観たが、コンクリート打ちっ放しの寒くて殺風景なスタジオで、ベッド一つだけの舞台装置から豊かなイメージが広がっていくのに驚かされた。親密な内部をのぞき込むような、ちょっと見てはいけないものをのぞき見てしまうような作品。とりわけ女性の観客から圧倒的な支持を得ていた。爆笑の連続だったイサームの『ベイルートでゴドーを待ちながら』に対して、その妹がこれだけ対照的な作品を作っているのも、なんだか不思議だった。

日本では、劇場の数はレバノンに比べれば圧倒的に多いが、それに見合うだけ表現の幅が大きくなっているかというと、ちょっと確信がない。物理的なスペースだけでなく、私たちの心のなかのスペースも、もうちょっと大事にした方がいいのかも知れない。

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日本初演
『アリス、ナイトメア』
作・演出・出演 サウサン・ブーハーレド
5/6(金)~8(日)
舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
☆公演の詳細はこちら
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blog 最終更新日:2016年5月7日 10:45 AM

【レポート】いよいよ今週末、『少女と悪魔と風車小屋』公演です!

オリヴィエ・ピィのグリム童話『少女と悪魔と風車小屋』では、
開演前にプレパフォーマンスがございます。
準備の様子をSPACシアタークルーの松浦康政さんがレポートしてくださいました。

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『少女と悪魔と風車小屋』プレパフォーマンス
18:00開始 野外劇場前広場
出演俳優:永井健二・佐藤ゆず・鈴木真理子・武石守正

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こんにちは。初めまして、シアタークルーの松浦康政です。
今回、ふじのくに⇄せかい演劇祭2016でお手伝いをすることになりました。
担当演目はオリヴィエ・ピィのグリム童話「少女と悪魔と風車小屋」です。
今日はそのことについて少しお話をさせていただきます。
と言っても作品そのものに関してのお話ではありません。
今回は、『少女と悪魔と風車小屋』上演前に繰り広げられる、プレイベントについてのお話です。

静岡芸術劇場、舞台芸術公園での公演では、必ずと言っていいほど、上演前にプレトークというショータイムがあります。
「プレトークって何??」と思われる方もいるかもしれませんね。
僕もシアタークルーになる前までは知りませんでした。

ではプレトークとは?
僕の解釈ですが、簡単に言えば、「公演前に知っておくとお得なお話」を聞ける場所です。「お得なお話」とは、公演の見どころや、作品についての基本情報(作者、年代、どこの国の作品か)や、豆知識など…
うまく説明ができなくてごめんなさい。
お話しする人は様々で、実際に公演に携わる、演出家や、舞台監督、俳優、制作チーム、広報担当、脚本家、などいろいろな方が登壇します。
お話の内容も、興味深いことがたくさん。
携わり方が違えば、当然舞台の観方も、その伝え方も違ってきます。
いつも、「今回はどんなお話が聞けるんだろう」と、楽しみになります。
開演前の貴重な時間ではあるのですが、参加する価値はあります。
ぜひ一度体験してみてはいかがですか?
そして、何を皆様に伝えたいかといえば!
今回の『少女と悪魔と風車小屋』のプレイベントは、通常のプレトークとは全く異質です。いわば「スペシャルプレトーク」です。

今回の作品は、グリム童話を原作としているので、子供から大人まで幅広い方にお楽しみいただけます。
しかし、上演はフランス語で行われます。日本語の字幕つきでも、すべての方に作品が伝わるとは限りません。

そこで、今回はSPAC俳優たちによる作品紹介が行われます。
60分の作品を15分に凝縮した内容です。
これはもはや「もう一つの演劇祭」ではないのかなと、僕は思います。
プレトークの内容については、はっきりとしたことはまだお伝えできませんが、準備段階のお手伝いをしていると、小道具類が次々と完成してゆき、その完成された小道具をみて、触れて、つい想像、妄想してしまいます。
「どんな形で使われて、披露されていくのかな?」
これから本番までに、想像もつかないような形にできあがっていくことでしょう。
お手伝いをしている側ではあるのですけど、気持ちは、もう観客気分。
ぜひ皆様にもこの「スペシャルプレトーク」を体感していただけたら嬉しいです。
それでは、皆様と会場でお会いできることを楽しみにお待ちしております。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
シアタークルーの松浦康政でした。

追伸、「晴れ男、晴れ女」の皆様のご来場をお待ちしております。

SPAC シアタークルー松浦康政

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オリヴィエ・ピィのグリム童話『少女と悪魔と風車小屋』
5/7(土)~8(日)
舞台芸術公園 野外劇場「有度」
◆公演の詳細はこちら
◇野外劇場でのご観劇の際は、日没後の冷え込みが予想されます。必ず防寒着をご持参ください。
*4月22日19:30ごろ;晴れ*気温19度,湿度68%,体感温度13.9度
*5月6日19:30ごろ;雨*気温16度,湿度75%,体感温度8.5度

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